中国の歴史教育

久しぶりにクリスと散歩をしている時に、クリスが「歴史って頭のわるい奴がやる学問だよね」とか「古いこと学んで何になるんだ」と言ってきた。色々言い返したかったが、我慢して話を聞いていると、中国では、「歴史=記憶すること」と思われているらしい(大部分の日本人も、同じような感想を抱いている気がする)。つまり、化学などの理系科目は創造的だけど、歴史って覚えるだけで創造性がないよねというのが彼の趣旨のようだ。


彼は高校時代をアメリカのハイスクールで過ごしたはずなのだが、なぜこのような固定観念が形成されたのだろうか?これも話を聞いていてわかったのだが、アメリカ(少なくとも、クリスの通っていた高校)では、歴史は選択科目で、理系の人間は選択しなくても良いらしい。薬学部に所属しているクリスが文型科目を選択するはずもなく、欧米の「スキルを身につける」歴史学を学んではこなかったようだ。


中国語を身に付ける理由がまた一つ。帰国するまでに、クリスが嫌と言うほど、中国語で歴史学について説法してやらねば(そしたら、また喧嘩になるだろうけど)。


追記.
どの学問をするにも(もちろん、文系・理系を問わず)、基礎となる事柄は覚えなくてはいけないはずである。日本の歴史教育(小・中・高)は、確かに事柄を記憶することが中心になっているけど、化学だって元素記号を覚えずにはできないはずだけどな(少なくとも自分は、元素記号を覚えるのが、非常に苦痛だった)。