風邪
22日に学校に行って疲れたのか、帰宅後発熱。急な高熱ということもあり、心配したpoyoさんが保健所に電話をして、色々聞いてくれる。後日聞いたところによると、どうやら相手の質問にいくつも該当しないとインフルエンザということにはならないらしい(全部を相手にはできないだろうけど、質問の中にはやや不可思議なものもあった)。
翌日になっても熱がひかないので、病院に連れて行ってもらい、まずは隔離された部屋でインフルエンザキットを使って検査。陰性が確定して(ただの風邪)ようやく治療室に通されたのだが、先生には「こんなご時世、下手に熱も出せませんね」と言われてしまった。でもインフルエンザではなくて本当に良かった。。。poyoさんのおかげで今では大分良くなったものの、万全でない体調で中国に戻るのはやや憂鬱。
それにしても、今回の一時帰国、新型インフルエンザと自分のひいた風邪で、結局研究に関する作業などは何ひとつできなかった。このタイムロス、後々どういう形で負担となってくるのか、今から気が重い。
登校
友人がゼミで一時帰国歓迎会?を開いてくれるというので、指導教官への挨拶を兼ねて久しぶりに登校。
学校に着くと、いつもと様子が違う。立て看板があるし、教官らしき人間が正門の周りをウロウロ。「一体???」と思い正門をくぐると何人かの教官に周りを囲まれ、前日京都市で新型インフルエンザ感染者が出たことで、今日から来週水曜日まで全校閉校になったとの説明を受ける。行政側からの要請を受けての対応らしくそれについて言いたいこともあるが、頭に浮かんだのは「何と間の悪い…」だった。
ともあれ、指導教官に会いに来たこと、一時帰国の最中なので他に時間がないことを説明し、何とか入れてもらったのだが、少し行くと先ほどの教官らしき人が走って駆け寄ってきて「どこから帰国しましたか?」と聞かれたので、「どこだったら駄目なんだろう?」という思いと「何故先に聞かない」という思いが交錯しながらも、中国からの帰国ということで何とか事情聴取から解放してもらう。
その後、指導教官と話ができたものの、こんなご時世に飲み会をするのもどうかということで歓迎会は中止。結局、今回の歓迎会をセッティングしてくれたK君と、途中参加のpoyoさんと、研究室御用達のく○かわで、ひっそりと海坊主の歌などを聞きながらお酒を酌み交わしたのでした。
船の旅
今回は上海から大阪まで就航している蘇州号に乗って帰国。
船の旅は2回目だが、2日間という時間をいかに「潰す」かが大きな鍵。前回は2日間ほぼ飲み明かし、今回は新型インフルエンザの影に怯えながら麻雀を打ち続けた。客層は平日ということもあり、仕事をリタイアされた人、バックパッカーがほとんどで、みんな個性的。麻雀を打っていない時は、そんな人たちとずっと話していた気がする。そんな中、印象に残ったのは、長年日本に住んでいる中国の人たち。彼らの考え方は、自分と随分違っているが(違っているからこそか)すごく興味深いし、日本人には見えにくい日本の姿を気付かせてくれたりする。
などと書くと理屈っぽいが、要するに楽しい旅だったのである。
一時帰国の際に入手した本
神田信夫・山根幸男編『戦中戦後に青春を生きて―東大東洋史同期生の記録』(山川出版社、1984年4月)
李小樹『秦漢魏晋南北朝監察史網』(社会科学文献出版社、2000年5月、12.8元)
羅新『中古北族名号研究』(北京大学出版社、2009年3月、38元)
張金龍『北魏政治史』2〜6・8・9(甘粛教育出版社、2008年9月、55〜70元)
草柳大蔵『実録満鉄調査部上』(朝日新聞社、1983年2月)
追記(09・05・27)
夢野久作『ドグラマグラ(上)(下)』(角川書店、1976年10月)
井上浩一『生き残った帝国ビザンティン』(講談社、2008年3月)
今西錦司『生物の世界』(講談社、1972年1月)
佐伯有清『邪馬台国論争』(岩波書店、2006年1月)
今回は上海で欲しかった本(一部だが)を、京都では珍しい本を見つけて満足。ちなみに、草柳大蔵『実録満鉄調査部上』は船で一緒になったバックパッカーの方からいただいて、船内で暇な時間に読んでいた本で、読めていない部分は中国に戻る船内で読む予定。